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つくりてツアー第一回、開催!~その人にしか話せない言葉を聞きに行く~

その人にしか話せない言葉を聞きにいく

それまでまだまだ秋だなと思っていた天気がうそのような、急に身のすくむような寒さのある日。

長岡駅前に集合したのは、5人の大学生たちでした。皆、ネットショップてわたしに興味を持ってくれています。

実は今回は、ネットショップてわたしを始めるにあたって、まずは私たちが知っている魅力的な「つくりて(地域でこだわりの商品をつくったり販売したりしている人たち)」を紹介したい!ということで、第一回つくりてツアーをやってみることに。

丸一日で、3か所ほどの「つくりてスポット」をまわることになりました。

自分が美味しいと思うものを食べてもらいたい

 

朝10時。お互い初めましての人もいるので、まずは駅前の事務所で自己紹介をし、その後車に乗り込みます。

行き先は車で40分の旧川口町。この町唯一のスーパーにいる、フルーツのセレクトが大得意の元気な専務瑞江さんを訪ねました。

小さなスーパーには珍しい、たくさんの種類の果物と手書きでの丁寧なポップに皆興味津々。

瑞江さんは、その季節ごとの一番美味しいと思う果物を、産地やその年の状況を見ながら市場でセレクトし、仕入れています。

お店の端にある休憩場所でさらに座ってお話しをしてくれました。

地域に唯一のスーパーということで、車のつかえないお年寄りたちにとっては欠かせない場所であるスーパー安田屋(あんたや)。

日常で必要なものをもれなくそろえることも大切な一方で、「自分が好きだから、美味しいから食べてもらいたい」と思える商品を増やしていくことが大切なのではないかと考えているそうです。

今はそのために、各部門の担当者さんたちと意見交換の最中とのこと。社長の娘である瑞江さんの、このお店をよくしていきたい気持ちがひしひしと伝わってきました。

「果物は若い人にとって少し高くて手を出しづらいのに、あたりはずれがある。美味しくない果物を食べて『果物っておいしくないんだ』とは思ってもらいたくないでしょ?」

そう話す瑞江さんの果物のお土産が美味しくなかったことがないので、私も大きくうなずきました。

今回も最後には旬のみかんをおみやげにいただいて、パチリ。瑞江さん、お忙しい中ありがとうございました~!

あるものをいかしてつくるということ

お次は、小千谷市岩沢地域へ。農家レストランや農家民宿、体験交流などが盛んな地域でもあります。

お昼ご飯はこちらの地域の農家レストラン「山紫(やまむらさき)」にて。てづくりのボリュームたっぷりの定食は、冷えた体をほかほかにしてくれました。

次にお話しを聞く「つくりて」さんはここ岩沢地域出身で、家族で農業を営んでおられる小泉和弘さんです。「悪い天気のときに来てしまったねえ」と苦笑しながら作業場を見せてくれた和弘さん。

(ちょうど今の時期は、人気の「切干大根」をつくる大根がまだ収穫前で、残念ながら切干大根も食べることはできませんでした…)

(左の方が小泉さん)

「ここは雪が本当にたくさん降る地域で、それで苦労することもたくさんあるけれど、同時に資源でもあるんだよね。雪の中に貯蔵する大根は、凍らないまま鮮度が保たれ、甘みも増す。おかげで夏はお米を作って、冬は雪の中に貯蔵した大根で切り干し大根をつくるっていう、地域と季節に合った暮らしができています」

雪国ならではの工夫の話は、きっとこれを実行するのに試行錯誤したんだろうなという背景がうかがえます。だからこそ出てくる言葉はホンモノで、本やメディアで知るものとは全く違うもの。皆熱心に聞き入っていました。

大根のへたや藁をエサにし、糞を畑のたい肥にするのにヤギたちも飼っている小泉さん。飼うきっかけはひょんなことだったそうですが、今では小泉農産のすてきな「循環」には欠かせない存在になっています。

「来てくれた人は喜ぶしね、やぎがいると。」確かにエサをせがんでくるヤギたちはかわいくて面白くて、ついつい長居してしまいます。

きっとまた次は切干大根が食べられる時期に来ます!と約束して、小泉農産を出発。小泉さん、どうもありがとうございました!

地域の資源と地域の人の手

最後に行ったのは、同じく小千谷市の若栃(わかとち)という地域。ぐるぐると山道を登った上に、「マウントファームわかとち」という会社の事務所があります。

美味しい水と寒暖差のある気候でできる美味しいお米や、集落のお母さんたちが一緒になってつくっている天然山菜の漬物などを生産・販売している、マウントファームわかとち。昨年度は東京から1年間インターン生も受け入れていました。

迎えてくれたのは、細金創(つくる)さん。今作っている商品や、加工所となっている廃校になった校舎を見せてくれました。

地域を巻き込みながら、ひとつひとつこだわりながら商品をつくり、お客さんの対応までひとつの小さな会社でやるのは、正直目の回るような忙しさだそう。

大変さもつつみかくさず見せてくれたような案内でした。試食の漬物が美味しかった!

(オフィスはこんなログハウス風)

創さん、ありがとうございました!

 

これからてわたされる商品に、期待!

今回のツアーはたった1日のものでしたが、たぶんつくりてさんたちと会ったことがある人が間接的に話をするより何倍も印象深い旅になったのではないでしょうか。

経験した人にしか話せない言葉の数々や、積み重ねたものがにじみでる表情やふるまいを受け取り、何人もいたものの「またきてね」という言葉をかけてもらえる関係になったということはとても大きなことなんじゃないかなと思います。

この経験をしたみんながどんなふうに自分のおすすめ商品を紹介するのか、今からとても楽しみ。

特に安田屋できいた「自分が好きなものだから誰かに届けたくなる」というマインドは、まさにてわたしで体現したいことそのものです。

タイミングはそれぞれだと思いますが、ぜひ彼らの商品紹介をほどよく期待&応援してください~!

 

 

 

ABOUT ME
井上有紀
井上有紀
1993年生まれ。東京出身東京育ち。食べることと自然が好きで農学部に進学し、大学2年次に半年間タイへ留学し、3年次に日本の地方農村に関わるゼミに入る。その後1年休学して新潟市の商店街で暮らし「つながる米屋コメタク」という活動を始める。2017年春に長岡市のにいがたイナカレッジに就職し、コーディネーターとして働く。

暮らし:長岡駅前で友達と空き家を改装したシェアハウス暮らし。自炊は2、3日に1回くらい。仕事柄野菜をよくもらうのと同居人がいるのでごはんはシェアすることが多い。休日は車や電車で出かけることが多い。

よく行く場所:本屋、山、TSUTAYA、喫茶店、米屋、温泉

趣味:読書、映画、料理、手紙を書くこと、お茶のみ

好きな食べ物:味噌汁、昆布、ほたるいか

SNSアカウント:

てわたすもの:飯塚商店のお米